起業手順のページ 設立事例集  丸野税理士事務所
会 社 を 創 ろ う ! 
 
会社の設立設立の手順節税の実際運営の基本設立事例集  
 
起業に関するよもやま話をさせていただきます
参考になるといいのですが
 
 アンテナ そうは問屋が 境界

 Aさんはある大企業に勤めるサラリーマンです。どちらかといえば技術系に属し、それなりの地位にあります。当然、それなりの給料も得ています。給料に不足はないようですが、毎月の支払通知に記載されている税金、健康保険、年金の額があまりに多いことには常々腹が立って仕方がないとのことでした。
 会社を作れば税金を安くすることができる。何かの記事でそそのかされたのでしょうか、Aさんは会社設立の相談に行ったそうです。自分は技術を売る会社を作り、勤めている大企業と取引森きする形にしたい。その場合、どの程度の節税になるのか、期待できる効果によっては踏み切ってもいい。
「おっしゃることはよくわかりました。税金に対する効果も確かに変わってくるでしょう。ところで、今お勤めの会社はそういった形で事業をすすめることについて了解されているのでしょうか」
「は?だから、そこを何とか、取引する形にして。専門家の立場からいいアドバイスを」
もちろん、Aさんの希望はかなえられなかったそうです。ここでは寓話のようにしてしまいましたが、これに近い話が実はいっぱいあります。専門家だからといって無理を実現することはできません。「とりあえずあたってみる姿勢は良いにしても、自分なりの肉付けくらいはやってくれないと」相談を受けた専門家の感想でした。今の状況はそのままにしておいて、うまい手を使って税金だけを何とかしたいと言ってもそれは無理。

 
 アンテナ 自己中心では 境界
 
 Bさんは飲食店を始めるにあたり、初めから会社組織にすることを採用しました。売上予測や仕入計画、利益率などはもちろん計算したし、税金についても研究して最初の2年間は消費税が還付されることまで予定に入れていました。万全の準備をして開店、店先には花輪が並び順風万帆の船出となったかのように見えました。
 Bさんの顔色が冴えません。聞くと、客の入りが思わしくないとのことです。開店したては珍しさも手伝ってそこそこだった客足も、時間が経つうちにさっぱりという状態になってしまったようです。米は国産米を使っているし肉も上質、儲けを度外視して採算がとれるかどうかというレベルまで原料を吟味してい森るのだから客が入らないはずがないというのがBさんの考えでした。ここは特殊な地域で立地が悪かったとも考えられるが、これ以上の投資もできずというわけで困り果てていました。
 経営計画はかくもあっさりと破綻してしまいました。Bさんを救ったのは、あるグルメ漫画でした。そこで気づかされたのは、料理の薀蓄ではなく、描かれていたお客様の視点だったそうです。飲食店の原点にかえってサービスの見直しをしたBさんに笑顔が戻ってきたそうです。

 
 アンテナ 決心のしどころは 境界
 Cさんは飲食店を始めるにあたって、いずれは会社組織にしようと決めていました。関係者や従業員にもそのことを公表していました。テレビ番組に取り上げられたこともあり、順調に営業を続けてきました。
 さて、会社を起こす話はどうなったでしょうか。Cさんは優柔不断なところがありなかなか決断できない性格でもありました。商店街にも仲間ができ、
「個人なら税務署は入らないけど会社にするとすぐに来るよ。うちには来たことがない」
「なるほど、なるほど」森「吉野家だって値下げしてるんだから、廉くしなけりゃ客は来ないよ」
「なるほど、なるほど」
といった具合です。その日その日を送っていたという状態でした。
 そのうちに開店当初からいた従業員が辞めてしまいました。理由はいろいろあったのでしょうが、先に見切りをつけたというところでしょうか。けっこうなダメージです。
 人は補充しましたが業績も横這いから抜けられません。オーナーであるCさんが無給に近い状態で働くから持っている状態になってしまいました。どこかで歯車が狂ったようです。

 
 アンテナ 丁度いい 境界
 
Dさんは相続対策を主要な目的として不動産管理会社を始めることにしました。人の意見を聞くことができるDさんは、不動産の管理手数料を受け取るだけの会社では税に対する効果が不十分なことを知り、会社で不動産そのものを所有することにしました。家賃は全額会社が受け取ります。
 Dさんは会社の存在理由を節税のためと割り切っていたので、借入金を流用したり現金管理で公私混同するといったことがありません。会社は堅実に運用されていきました。賃貸料が主要な収益源だったこともさいわいして、予算と実績の乖離も少なく、資金繰りに苦労することもありませんでした。
 今では毎月の給料として家族に所得が分散していき、会社の自己資金も増加していますがオーナーの持株比率を小さく抑えているので相続対策も自動的に進む具合になっています。Dさんは安心をも手に入れたようです。
 
 
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